鍋あり谷あり

テーマを決めずに適当に書いています。

現実と虚構

ふと思ったこと。
よく、ゲームやアニメを見ている子供たちは現実と虚構の区別が付かなくてどうたらこうたら、という話を耳にする。
しかし。現実に近いドラマを見ている人たちの方が、現実と虚構の区別が付きにくいんではないか。
金八先生に感動したからと先生を目指したり、ドラマの中で使われている家具や衣装にあこがれてそれを購入したりする人こそ、現実と虚構の区別が付いてない。のではないか*1
逆に。
現実なのに虚構だと思っている例もある。京都に初めて行った時、京都という街の実在は疑ったことがなかったが、それが歴史の教科書に出てくる京都と同じ京都であることに驚いた。歴史の教科書を現実だとは本気で思っていなかったからである。
また、首都圏に行ったことのない人は、渋谷や原宿が現実に存在する街だとは本気で思っていないことがあるらしい。現実と虚構の区別がついていれば、東京弁で普通に会話しているだけの人を見て「ドラマの中みたい」と思ったりはしない。
とはいえ。
状況によっては、大人にだって虚構と現実の区別をするのは難しい。子供にはなおさらである。

*1:ポール・クルーグマンは、ファウンデーションを読んで心理歴史学者になりたいと思ったらしい。これも、現実と虚構の区別が付かなかった例のひとつといえると思う。参照:google:クルーグマン 心理歴史学