鍋あり谷あり

テーマを決めずに適当に書いています。

傘をお忘れですよ

先日。
電車に乗っていたら、私のすぐそばで立っていた女性あわてて降りていった。
ホームを挟んで向かい側には別の線の電車がちょうど一緒に入ってきたところで、それに乗り換える客と、それから乗り換えてくる客で、ホームには人がたくさんいる。
ラッシュの時間ではないので、それほど混んでいるわけではないが。
彼女も向かい側の電車に乗り換えるようで、足早に歩いていった。
しかし。
彼女の立っていた場所には、一本の傘があった。
どちらの電車もすぐに発車するので急いだ方がいいという旨のアナウンスが流れた。
私は傘を手に取り、女性を追った。彼女の肩をたたき「傘をお忘れじゃないですか?」と声をかけた。
しかし、彼女は振り向かずに歩き続けた。歩みをゆるめようとしなかった。
私はもう一度声をかけた。「傘をお忘れじゃないですか?」。
彼女はやっと足を止め、「あ、ありがとうございます」と、傘を受け取った。
私は急いで元の車両に戻った。間に合った。
……なんか書きすぎた。
で。
きっと最初に声をかけたとき、彼女は私のことをストーカーか何かだと思ったに違いない。いやな世の中だなぁ。
とはいえ。ストーカーが増えてきたのかどうかはよくわからない。
顕在化してきたのは間違いないが、少年犯罪同様メディアで取り上げられやすくなっているだけかもしれないと思う。
それと。ストーカーがいやなら、「想いはきっと通じる」とか「信じれば願いは叶う」とか言わない方がいい。思っただけでは通じないし、信じるだけでは願いは叶わない。
なんてことを思った。