鍋あり谷あり

テーマを決めずに適当に書いています。

コミュニケーション

先日電車の中で聞いた会話。
会話の主は、女性二人。玉置は五十代。佐久間は六十代か七十代。佐久間は玉置の先生か何かのようであった。
#もちろん玉置も佐久間も、この記事を書くために考えた名前である。私は彼女たちの本名は知らない。

玉置「……が、十日(とおか)にあるんですよ」
佐久間「あら、四日(よっか)なの」
玉置「いえいえ、四日(よっか)じゃなくて、十日(とおか)なんですよ。」
佐久間「あ、ごめんなさいね。八日(ようか)なのね。」
玉置「いえ、十日(とおか)なんですよ。」

この時点で、私はこの後、佐久間がどう答えるのか、強い興味を持っていた。果たして佐久間は聞き取れたのか。聞き取れなかったら何と答えるのか。

どんな答えがあり得るのか、いろいろ考えながら彼女たちの会話に耳を傾けていると、それほど間をおかずに佐久間は答えた:

佐久間「あら、そうなの。」

……想定の範囲外の答えであった。
結局。佐久間は十日だとわかったのかどうかはわからないまま、会話は次の話題に移っていった。それでいいのか?>玉置