鍋あり谷あり

テーマを決めずに適当に書いています。

神話は崩壊するか

よく、「○○神話の崩壊」と書いてあるのを目にする。
おそらく、「○○であると思っている人が多いかもしれないけど、そうじゃないことがわかった」という趣旨なんだろうが、そんな神話は「○○神話の崩壊」という言葉遣い以外では聞いたことがないことが多い。
ということには以前から気づいていたんだが、今日、ふと。
神話って、崩壊するの? と思った。
崩壊というと、構造のあるものが壊れるという感じがする。崩壊した後は、破片が散らばっている感じがする。
建物や橋は崩壊するだろう。学級や幕府が崩壊するのも、学級や幕府には構造があるから崩壊するんだと思う。崩壊したあとには、構成員という破片が散らばっている。
○○神話が仮にあったとして、その神話とやらの内容は、「○○である」という単純な命題に過ぎないことが多い。「崩壊」という語で言わんとしているのは、その命題が偽であるということにすぎず、崩壊した後に破片が散らばっているような気もしない。
私の語感では。
熟語で言うなら「○○神話の消滅」「○○神話の終焉」「○○神話の失墜」。
熟語にこだわらなければ「○○神話は地に落ちた」「○○神話は死んだ」「○○神話の時代は終わった」。
辺りがしっくり来る。

google:"神話の崩壊" OR "神話は崩壊した" で、どんな神話がでっち上げられているのか見てみよう:

いくらでもある。

私としては。
なんとなく「○○神話の崩壊」という常套句を見ただけで、そこから先にある本文の信憑性が三割から五割ぐらい減退する気がする。