鍋あり谷あり

テーマを決めずに適当に書いています。

財政よりも景気

はてなブックマークを見ると。
このままでは日本の財政は破綻するので、歳出支出を減らしつつ増税して財政を立て直す必要があると言っている人がたくさんいる。

しかしたとえば。
(形式的には)増税せずとも、年率 10% のインフレが 25年続いたりしたら、今抱えている財政赤字の量は、(物価ベースで)10分の1 になる。年率 20%が 25年つづいたりしたら、なんと100分の1になる。それだけではない。インフレになると額面上は収入が増えるので、累進課税により、税率が上がる。形式的には増税せずとも増税になる。
それに。増税と歳出抑制なんかしたら、
 増税+歳出抑制 → 実質所得減 → 景気後退 → 税収が減る → さらなる増税とさらなる歳出抑制
というループにはまってしまう。
#すでにはまっているような気もする。

そんなに財政が心配なら、インフレ率を 100%/年 ぐらい*1で5年ぐらい過ごすという政策はどうか。100%で5年すごしたら、財政赤字の量は、物価ベースで 30分の1にまで減る。
赤字の量を(物価ベースで)減らすということでは、増税なんかよりずっと確実である。

今、緊急に必要なのは増税でも歳出抑制でもなく、インフレと景気回復だと思う。
増税と歳出抑制は、景気が回復し、インフレ率が安定的に 3% を超えた後でゆっくりやればいい。

そもそも外貨準備高がたくさんあるからそう簡単には破綻しないよ、と思ってはいるが、不勉強でよくわからない。

#もちろん、いくら借金してもかまわないと思っているわけではない。優先順位が違うよ、という話である。

*1:年率 100% を程度ではハイパーインフレとは呼ばれない。ハイパーインフレの定義は、50%/月 だったり、13000%/年 だったりして、100%/年 などというなまやさしいものではない