たとえばフィボナッチ。
一般項というと c を思い浮かべることが多いが、c は
- 誤差なしでの計算が困難
- 各項が整数であるという性質が見えにくい
という欠点がある。その点ですぐれているのは実は a。
しかし a は再帰的定義なので何となく一般項っぽくない。ならばと再帰的定義でないように変形したのが b。
で。c の欠点である、誤差なしの計算が困難という問題を解決すべく、n乗を2項定理で展開してまとめたのが d。平方根が消え去り、各項が有理数であることは一目でわかる。誤差なしの計算が容易という点でも c よりすぐれている。しかし、計算量は膨大で、こんな計算するぐらいなら定義から直接行った方がよほどいい。
ちなみに。d の各項が整数になるのは出自より自明なんだが、出自を知らずに証明するのは難しい。というか、私はいまのところ証明できていない。
それはさておき。
それぞれの形から別の形を導くことを考えると:
a↔b→c→d
となると思う。そう考えると、どの形にも行きやすく、再帰的ではない b が一般項にふさわしい気もしてくる。