鍋あり谷あり

テーマを決めずに適当に書いています。

インテリジェントデザインに対するある反論

インテリジェントデザイン / インテリジェント・デザインに対してはさまざまな反論があり得るし、その多くは成功しているように思えるが、こんな反論はどうだろうか:

IDの人たちは生物が「構想・意図・意志・目的」を以てデザインされたと言っているが、私はそんなことはしなかった。
私は物理法則や基礎物理定数を定めたりはしたが(定めたといっても、思いつく限りいろんな種類の宇宙をじゃんじゃん作っただけだが)その先は放置の一手であった。
そもそも。生物のデザインなんて、してられないのである。自分で宇宙を作ってみればわかる。生物を持つ惑星は、一個もできないか何兆個(いやそれ以上)できるかの、どちらかなのである。何兆個もある生物世界にいちいち介入するくらいなら、もう一個宇宙を作った方がよほどいい。
それに、技術的にも難しい。もちろん無理ではないんだが、かなりめんどうである。
例えば、ある生物に角を生やしたいと思う。角が生えるようなDNAの並びをまず考える。考えたら、元の生物にDNAを入れればいいわけだが、これがめんどくさい。生殖細胞に入れてもそれが実際に個体になるかどうかはわからないので、受精した後、最初の分裂の前にやるしかない。分裂より後になると、分裂した個数分の手続きが必要で、これまためんどくさい。
さらに。一個体だけやっても一代で滅びてしまう。控えめに言っても百個体はやらないと安定しない。で、百個体に仕込んだところで、天候不順や自然災害で一瞬のうちに滅んでしまうこともあるので、何百年・何千年にわたって自然に介入し続ける必要がある。
というわけで、生物のデザインに手を加えようという気にはまったくならなかった。
まあ単細胞生物なら話はだいぶ簡単なので、手を加える気になるかもしれないが、私はやらなかった。単細胞生物のデザインに手を加えるよりも、宇宙を百個作る方がよほど簡単だからだ。宇宙を作ってみればわかると思う。

この話は、丁度IDと同じぐらい信憑性があると思う。
是非アメリカの高校で教えてほしい。

折角なので NAQ*1を書いておこう:

「私」は誰ですか?
造物主です
「私」が造物主であることを示す証拠はありますか?
光の速さがあなたの望むとおりの値である宇宙をいつでも作れますよ。その宇宙を探すのは君たちの仕事ですが。
「私」以外の何者かデザインしたという可能性はないんですか?
さあ。そんなにつぶさに観察していたわけではないのでわかりませんが、その「何者か」に心当たりは全くありません。

*1:Not asked question